アニメ『Summer Pockets』への出資をさせていただくことになりました。
2025年4月7日から放送が始まる、アニメ『Summer Pockets』への出資を決定しました。
TVアニメ『Summer Pockets』公式サイト
この作品は元々私が設立した会社の企画であるため、自然な流れで関わることとなったわけですが、内容的には少しビジュアルノベル的な要素もあり、アニメ作品としては好き嫌いが分かれるかもしれません。とはいえ、魅力ある作品になっておりますので、ご興味のある方はぜひご覧いただければと思います。
ところで「アニメ製作委員会」という言葉を耳にされた方も多いと思います。これは、複数の企業が資金を共同で持ち寄り、各社がそれぞれの得意分野や役割を分担しつつ、共同でアニメ作品の制作資金提供や、プロモーション展開を推進するための組織のことを指します。
一般的な例としては、出版社やアニメ制作会社を中心に、幹事会社、テレビ局、音楽レーベル、玩具メーカー、配信サービス業、さらには原作の権利元などが参加するケースが多くあります。もともとアニメ事業は投資回収のリスクが非常に高い分野だったため、こうした複数企業が資金を分散してリスクを軽減し、円滑な制作資金の確保を図る仕組みが必要とされたのですね。
しかし、近年では日本のアニメが世界的に高い評価を得て、品質面での圧倒的な進化や、国際的な市場の広がりを背景に、アニメそのものが魅力ある投資対象として注目を浴びるようになっています。ただ注意が必要なのは、制作委員会に参加するには資金提供に加えて組合員としての法的資格や明確な役割分担を求められることが多く、単に資金提供だけでは参加が難しいこともあります。そのため、アニメへの出資を検討する際には、こうした条件を十分理解し、役割分担の内容を明確にした上で判断することが求められます。
不確実性の上昇
どうも気持ち悪いですね。現在の米国株市場は「不確実性の上昇」と「投資家の楽観」という相反する要素が共存しているように見えます。トランプ大統領の関税政策が市場の不確実性を高めて、不確実性指数(EPU)は2019年以来の高水準に達しているにもかかわらず、株式市場は上昇を続けています。これは、投資家が「関税は実施されるが、そこまで厳しくはならない」と楽観視していることを示しています。しかし、このような楽観バイアスは過去に何度も市場の急落を招いてきました。
特に懸念されるのは、VIX(ボラティリティ指数)先物の売り越しが16週連続で続いている点です。これは、投資家が「市場の安定が続く」と確信していることを意味しますが、過去のデータを見ると、こうした極端な売り越しの後には市場の急落が発生しやすい傾向にあります。例えば、2019年の米中貿易戦争の激化時や、2020年のコロナショック前にも、VIXの売り越しがピークを迎えた後に市場が大きく調整しました。
こうした状況では、リスク資産からの資金シフトを検討するのも有効な戦略です。具体的には、安全資産である金の現物や金のETF、国債などへの分散投資を進めることで、ポートフォリオの安定性を高めることができます。特に金は、地政学リスクやインフレヘッジの手段として注目されやすく、EPUが上昇する局面では買われる傾向にあります。また、債券市場もリスク回避の流れが強まれば需要が高まり、特に米国債などの安全資産が買われる可能性が高いです。
重要なのは、現在の市場が「関税リスクを正しく織り込んでいるのか」を冷静に判断することだと思います。もしもトランプ関税が予想以上に厳しく、または長引く場合、市場は急落し、リスク資産から安全資産への資金移動が加速するでしょう。現在の楽観ムードは結構ですが、金や債券といった安全資産を活用することで、リスク管理を徹底することが求められます。
(クリプト資産? そろそろかも、ですね)
DeepSeekショック
2025年1月末の時点でアメリカの株式市場が大きく下落しています。ダウ平均株価は一時前日比で600ドル超の下落を見せ、NASDAQも大きく値を下げています。
この急落の背景には、中国のAIスタートアップ企業ディープシーク(DeepSeek)が発表した新しいオープンソースのAIモデル「R1」による衝撃があるようです。
このモデル、OpenAIのChatGPTと同等かそれ以上の性能でありながら、必要なGPUは半分ほど、コストは1/1000ですむという、画期的なものなんですね。これにより、特に半導体産業を中心に成長を続けてきたアメリカ市場に動揺が広がりました。
皆さんもご存知のように、アメリカの株価を押し上げてきた中心的存在の一つが半導体メーカーで、その中でもエヌビディア(NVIDIA)はAI分野での需要増に支えられて過去最高値を更新してきました。
しかし、エヌビディア製の先端半導体である「A100」やその後継モデルは、米国政府の輸出規制により中国への提供が制限されています。この規制により、中国市場には性能が約半分に抑えられた低性能なモデルしか流通していない状況です。にもかかわらず、ディープシークはその制約下でR1を開発し、ChatGPTと遜色ない性能を実現したわけです。
この結果、「AIモデルの開発にはエヌビディアのような最先端半導体が必ずしも必要ではないのではないか」という疑問が急浮上し、半導体株全般に影響を与えています。
とはいえ、実はディープシークが現在約5万台ものA100を保有しているとの情報も話題を呼んでいます。これは同社の創業者リャン・ウェンフェン氏がかつて設立したヘッジファンド「ハイフライヤー」による先見的な調達が背景にあると言われていますが、詳細は依然として不透明です。
この一連の出来事が示唆するのは、アメリカ市場がAIとそれを支える半導体産業に大きく依存している一方で、AIの進化においてはハードウェアよりもアルゴリズムや効率性が重要である、ということです。しかも中国は基本オープンソースで常にアルゴリズムを開示しているので、ちょっとした進化が一気に世界に伝播する可能性を示しています。
(意識高い系の人がよく使う、パラダイムシフトってやつですね。)
フェムテックに注目
■米Forbesが選ぶ「次のユニコーン」25社(2024年版)というのが発表されました。意外だったのは、その2社にフェムテック企業が入っていたことですね。
米Forbesが選ぶ「次のユニコーン」25社(2024年版) | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)
ミディ・ヘルス(Midi Health) 概要: 更年期障害に特化したオンライン治療を提供する企業。不眠や鬱病など、更年期に関連する症状を治療するプラットフォームを展開。50歳以上の女性たちが創業し、著名な女性投資家からも出資を受けています。
イクイップ(Equip) 概要: 摂食障害(拒食症、過食症など)に特化したオンラインセラピーを提供する企業。専門の心理学者や医療従事者と連携し、患者ごとにカスタマイズされた治療プログラムを提供。創業者自身の体験を基に設立され、保険会社との提携により幅広い利用者を支援しています。
フェムテック(Femtech)とは、女性(Female)と技術(Technology)を組み合わせ、女性特有の健康課題を解決する製品やサービスを指す言葉です。月経・妊娠・出産・更年期、摂食障害など、多岐にわたる領域で新しいサービスが登場し、注目を集めています。
ところで、日本でのフェムテックはどうなのでしょうか?気になったので少ししらべてみました。
日本の主要フェムテック企業
日本ではまだ黎明期といえるものの、エムティーアイ(9438)が提供する「ルナルナ」など、生理管理やオンライン診療の分野で知名度を高めています。また、メドレー(4480)は「CLINICS」で婦人科領域のオンライン診療にも対応。未上場ではフェムテック製品のECを展開するfermataや、更年期ケアを扱うTRULYなどが活動中のようです。
このようにフェムテックが躍進中なのは、女性の社会進出とダイバーシティ推進に加え、オンライン診療技術やAIが後押ししていることが大きな要因だと思われます。これまで軽視されがちだった女性の健康課題が、新たな投資対象としても注目されるようになり、市場は急速に拡大しているのです。
フェムテック市場は米国で先行しつつ、日本でも上場企業からスタートアップまでが参入し、裾野が広がりつつあります。今後注目していきたいと思います。
閑話休題
■まだお正月気分なので、ちょっと気が楽になる話題を考えてみましたが、まず注目すべきは日本の国際経常収支が2023年に約25兆円の黒字を計上していることですね。
https://www.mof.go.jp/policy/international_policy/reference/balance_of_payments/preliminary/pg2023fy.htm
この黒字の大部分は35兆円の第一次所得収支、すなわち民間や個人が保有する海外資産からの利息や配当によるものであり、日本の対外純資産が世界トップクラスであることを示しています。
一方、中央政府の収支を見ると、普通国債残高は累増の一途をたどり、2024年度末には1,105兆円に上ると見込まれています。
https://www.mof.go.jp/zaisei/financial-situation/financial-situation-01.html
それでも国際収支全体が黒字である以上、日本国全体としては黒字といえます。これはもっぱら民間企業や富裕層個人のおかげでしょう。
さらに内訳を見ていくと、サービス収支が約2兆円の赤字で、ここを改善するためにはインバウンド需要の拡大やアニメ・ゲームなどのコンテンツ輸出の強化が大きなカギとなると思われます。https://www.murc.jp/wp-content/uploads/2024/02/report_240221_01.pdf
政府が観光促進やクールジャパン施策を推進しているのは、この点では一定の合理性があると思います。
そして貿易収支がずっと赤字傾向にあるのは、企業が海外で現地生産をする流れが定着しているためで、国内回帰が難しい面はありますが、半導体メーカーが新たに国内工場を開業する動きには明るい兆しが見えます。
https://jp.wsj.com/articles/how-japanese-companies-are-benefiting-from-the-chips-battle-284a03b4
あとはスタートアップやイノベーションへのエンジェル投資を促進する税制が重要で、アメリカではエンジェル投資家に日本より優れた税制優遇措置があり、そのためイノベーションが強力に底上げされているといえます。
https://hermes-ir.lib.hit-u.ac.jp/hermes/ir/re/74232/hogaku0210201070.pdf
結論として、日本は大枠では良い方向に向かっており、少子化対策や国内のイノベーション強化に加え、インターネット回線のさらなる拡充などインフラ整備も進めていけば将来は十分に明るいでしょう。
例えばNetflixのような映像配信サービスを国内でより強化し、ソフトバンクの孫正義氏のような企業家がブロードバンドをさらに充実させるプロジェクトを手掛けてくれれば、一気に国内コンテンツ産業やデジタルビジネスが活性化するかもしれませんね
